カッパ(ウエットスーツ)です。裏返して干してあります。僕のは両面スキンの5ミリで、裏は銀色のペンキみたいのが塗ってあります。このペンキのお陰で、普通のよりちょっと暖かいのと、着るときにテンカ粉(ベビーパウダー)を使わなくても着やすいです。
軍手とブーツです。左手用は漁協の「大漁」で、ものすごく丈夫です。右手用は「なみせん」で、イーグンのグリップがよいです。
メガネは今のところ「MANTIS」ですが、もっと合うのを常に探してます。スノーケルは「TUSA」のやつで、水の抜けも良いし、太さもちょうどいいし、水も入りにくいのですが、フカす時に先っちょが潮がかりしてブルブル震えてうっとうしいです。最近先っちょの水が入らないようにするカバーみたいのが踏んづけて割れてしまったのですが、いい具合に割れたみたいであまり潮がかりしなくなりました。
ハネ(ヒレ)です。素もぐりの電灯もぐりでは、「SCUBAPRO」の「JETFIN」か、「日本アクアラング」の「RAPIDFIN」が丈夫だし、よく進むのでいいです。「JETFIN」は疲労してくると折れてしまうようですが、ポケットの形がいいです。「RAPIDFIN」は、擦り切れて、最後には裂けるまで(僕の場合3年くらいもった)もちますが、ポケットの形が今一のようなので、最近「JETFIN」に代えてみたら、めちゃめちゃ履きやすい!。けど、耐久性は、これから分かります。友達の話では1年くらいしか持たないそうです。折れたら、針金で縫えば、さらに1年くらい使えるようです。
獲った魚を引っぱって泳ぐためのウキと、イーグン(銛)です。この2つは、ウミンチュのかなりこだわるアイテムです。みんなそれぞれ自分の物は工夫してあってウンチクがあります。また、人のものを見ていろいろ聞いたりナンクセをつけたりします。僕のウキは長さ2メートルです。人のは大体1メートル70センチ〜80センチくらいです。昔は竹で作ったそうです。現在は水道管用の塩ビパイプで作りますが、今でも竹のウキを使っている人もいます。イーグンは2メートルと少しですが、どんどん研いで短くなっていくので、初めはもう少し長かったように思います。普通は身長に合わせて作ります。材料は漁協に売ってるFRP製の引き縄用の竿と、「パイル筋」と呼ばれる、ものすごく強くて弾力のある炭素鋼の鉄筋です。こいつを手に入れるのにみんな苦労しています。僕のイーグンは少し長いので、腰につけたウキのナワにイーグンのお尻が引っかかってイライラすることもありますが、流れが強いときでも、人より深いところで杖をついて進めます。
イーグンの先です。ウミンチュのイーグンは、売り物である魚に傷がつくので、返しはついていません。魚はエラより前を突かないといけません。身に傷があると売り物としての価値がなくなってしまうのです。通常は、「イチコロ」といって、どんな大きな魚でも、急所である脳を突くと、傷は小さくても一発で死にます。研ぎやすいので断面を四角に研ぐ人が多いですが、僕は突き傷が広がりにくいので丸く研いでます。
イーグンのお尻です。僕はゴムはこんな風に輪っかにしてつけてますが、一本出しして、手が入るとこだけ輪っかにする人もいます。
ウキとジンナー(エラ通しロープ)と、ウキとベルトを結ぶロープです。ジンナーの先は普通はFRPですが、僕は最近、人のを見てステンにしました。材料も安いし、魚を殺したりするのに便利だし、エラの滑りも良いですが、重いので、手を離したら沈んでいったり、石や珊瑚に引っかかったりしてイライラすることもあるので、どっちがいいとは言えません。
ガギジャーとかナイフとか砥石(グラインダーの刃)とかいろいろ装着したところです。
ウキに装着したジンナーに獲物が通してある所です。ちょっとわかりにくいですね。
いつも色んなものをウキにつけています。イセエビの時期はこの他にシーブ(エビを入れておく網)もつけます。
水中ライトとハーネスです。これもかなりのこだわりアイテムです。これはもう、人によってかなり違います。仕組みは大体一緒なのですが、材料や細かい所は、みんなそれなりの理論があります。ハーネスはまな板を使う人が多いですが、僕のは人からもらった、浜から拾ってきた外国製の丈夫なポリタンクの角で作ったものです。
ピーカーです。漁協で買いました。これは浜に上がる所の目印に置いておくのに使ってます。この他に、船の目印に使っているストロボタイプのものがあります。
海から上がって、お風呂に入るためのお湯はこれに入れて持っていきます。保温のため、古いウェットスーツで作った断熱カバーをかぶせてあります。
ブーの葉っぱです。ブーは、和名はチョマと言います。八重山上布を織るのに使う糸は、この植物の繊維で作りますが、この葉っぱは水中眼鏡の曇り止めにも使います。現地調達します。曇り止めには他にも、蓬や桑など、いろいろな葉っぱが使われます。よく手でもんで、出てきた汁をガラスにこすりつけながら水中眼鏡を磨くと曇り止めになります。